花燃ゆ@江戸東京博物館

平成27年6月4日(木)〜7月20日(月・祝)
花燃ゆ江戸東京博物館1階
平成27年4月18日(土)〜5月24日(日)山口県立萩美術館・浦上記念館 
平成27年8月1日(土)〜9月6日(日)アーツ前橋 

 NHK大河ドラマ「花燃ゆ」放送にあわせた展覧会。
吉田松陰の妹・杉文の家族、吉田松陰ゆかりの松下村塾などを、歴史資料で紹介することで、幕末維新期から明治・大正と流れる変動の時代を描いています。華やかな美術品博物品ではな、ゆかりの家族、友人、門下生といった繋がりを直筆の文書類や写真で綴る静かで深い時代の流れ図です。


プロローグ 文の育った萩
 第一章  兄・松陰と家族たち
 第二章  兄の教えと松下村塾の仲間たち
 第三章  夫・玄瑞との別れ
 第四章  幕府との対決へ
 第五章  楫取とともに

 画像は、内覧会で主催者の許可を得て風景写真を撮影したものです。

 ペリー来航から激変していく日本国内。山口県萩市を中心として長州、京都、江戸幕府会津にも繋がる波乱の世界が少し垣間見した感じがします。
 しかし、時代に翻弄されたとはいえ、吉田松陰がペリー来航に乗じて外国にわたっていたら、安政の大獄で処刑されなければ、久坂玄瑞が生き続けていたら、など考えてしまいます。

 英雄たちが花と散った世、生き続け花を咲かせ続けた世、静かに手書きの文字は語ります。 ずっとメールの文字や、印刷での文字などを見ているものにとって、人間の手と心を込めて書く日本語文字の美しさと力強さを感じました。

 松陰が処刑呼び出しの声で詠んだ和歌「此程に 思定めし 出立は けふきくこそ 嬉しかりける」安政6年江戸伝馬町
その文字のなんと気高いことでしょう。

 主人公が杉文、久坂文、楫取美和子と名前を変えていく一生。波乱万丈な人生をその流れに従いつつ、常に時代のために尽力した人生。「花燃ゆ」のごとく、一輪の美しい花は咲き続けました。
 
 久坂玄瑞からの手紙を大事にし、次の夫・楫取素彦は大切に巻物として残されました。それが戦火を超えてこうして残っている奇跡にも巡り合えます。
 
吉田松陰 肖像画6幅(一部パネル展示)

高杉晋作らの血判状(085)

松下村塾

下関鋳造の大砲 フランス軍事博物館より下関市へ寄託(125)

兄松陰の和歌を書いた半紙と杉文(楫取美和子)肖像(179) 
親思ふ 心にまさる 親こころ けふのおとつれ 何と聞くらん