ジョルジョ・デ・キリコ −変遷と回帰−@汐留ミュージアム

ジョルジョ・デ・キリコ −変遷と回帰−
2014年10月25日(土)−12月26日(金)

 ジョルジュ・デ・キリコ(1888-1978)は
シュルレアリスム(超現実主義)に影響を与えたという印象が強かった。
しかし、今回は新しい顔を見つける展覧会であった。
 第一次世界大戦後、ルネサンスバロックの画家たちの影響を受けた デ・キリコの画面は古典主義へと回帰する。
 素描・デッサンが多く残っているのを初めて見た。
そして美しき妻をモデルに、古代ギリシャと現在の日常風景を繋ぎ、空間も室内から海辺に、そしてギリシャへとさまざまな時空間で揺らぐ。
 そして、晩年には、再び、形而上絵画へと戻るとともに、さらなる新たな形而上絵画を創造した。その一連の流れを見る事が出来た。
 ブロンズ像の彫刻も置かれており、なかでも銀メッキを塗ったブロンズ像「不安を与えるミューズ」には影が投影されていく。
 知らなかったキリコの新たな側面を知る展覧会。
古典への回帰、馬シリーズ。好きな作家に新たな魅力を知るパナソニック汐留ミュージアムの空間構成も驚き!