20世紀のポスター[タイポグラフィ]@東京都庭園美術館

20世紀のポスター[タイポグラフィ]@東京都庭園美術館2011年1月29日〜3月27日

 Typography Loverゆえ、この展覧会は楽しみ。
文字は活字印刷文化と共に発展し 印刷され本となり、やがてチラシとなってポスターとなった。時代の流れを追い、しかしこの邸宅の間取りに配慮しながらポスターが並ぶ。
平面で制約された中で発信力を高めたポスターとなった結晶は、魅力を放つ。しかも「typography」という文字の形を活用し、情報をより強く伝える「文字の力」今回はデザイナーが主役という展示でユニークな視点。

第1章 1900s-1930s 革新 読む文字から見る文字へ 
14)Max Ernstシュルレアリスム国際展1936/6/2-7/4 New Burlington gallaries

第2章 1940s/1950s 国際化 モダンデザイン 商業広告の拡大
21)Max Huber Monza Gran premo
33)Otl Aicher 学問に映し出されたオカルティズ
35)Josef Muller=Bruckmann Tonhalle Strawinsky演奏会ポスター

第3章 1960s/1970s 躍動する文字と図像
43)Robert Bucher タイポグラフィ
44)田中一光 第八回産経観世能
47)Almir Mavignier DE STYL回顧展
52)Peter Mergent Weiss auf Weiss 白の上の白
53) Hans Neuburg DA DADA
54)-57) Wes Wison ロックコンサート
60)Andy Warhol 5thNewYork Film Festival
61)Herbert Bayer 1968 50Jahre bauhaus Ausstellung
64)横尾忠則 1968 大山デブコの犯罪
69)杉浦康平 1972 第八回東京国際版画ビエンナーレ

第4章 1980s/1990s 電子時代
77)木村恒久 シネマプラセット 1980 ツィゴイネルワイゼン
78)福田繁雄 狂言
80)PLAKAT/GRAPHISCHE/BIBLIOTHEK
90)五十嵐威暢 EXPO’85
92)April Grelman Design Quaterly at Walker Art Center
97)Rosmarie Tissi 1988/89
99)浅葉克己 アジアのタイポグラフィ
108)Kari Pippo HAMLET

横尾忠則のポスター「次の方は御招待します」その職業を見て身分証明書ってあるのかしら..と逆に興味がわく。アンディウォーホールの60年代サイケな色彩。

 この落ち着いた朝香邸になんとか詰め込んだ感じだが、ホワイトキューブの空間だったら、また印象も違うのかもしれない。
、世界の優れたポスターを約3200点コレクションしている、竹尾の収蔵品から100点を厳選している。Museum-cafeでは会場の様子が見られる

 文字とそのデザインの重要性はもちろんだが、紙とインクがどうその才能を表現するかも興味がわく。田中一光さんの色彩感覚の鋭さはインク会社を泣かせたというが、こういう黒地に鮮やかな色彩で漢字にいのちを与えるのを見ると、惹かれる。
国内外のデザイナー重鎮揃いであるが、その歴史を振り返っても、いまだ新鮮な手法にも思える。そういう常に歴史から新たな手法を学ぶ展覧会ではないだろうか。
 竹尾paperはいつもクリエーターの心を刺激する紙を提案してくれる。「竹尾パーパーショー」のポスターもちゃんと一枚登場。

モダン・タイポグラフィの流れ―ヨーロッパ・アメリカ1950s‐’60s