琳派芸術 第1部 煌めく金の世界@出光美術館
酒井抱一生誕250年にちなみ、その江戸琳派の先達、俵屋宗達と尾形光琳の流れの中で構成される。第1部は2月6日まで 細見や根津、京博や大阪市美から良品を持ってきているが、ほぼ自前の収蔵品でこのような展覧会が出来る器量が素晴らしい。
1章 美麗の世界
俵屋宗達金泥下絵に本阿弥光悦書が軽妙なデュエットを奏でる「蓮下絵百人一首歌巻断簡」書も下絵もそれぞれ見る位置を変えて味わう。
扇面散貼付図屏風は、扇絵とその屏風と重ねて味わう美。
2章 金屏風の競演
「伊年」印(宗達工房)による、草花図屏風の意匠化された豪華絢爛ぶり。野の花もそれなりに美しく、たんぽぽ つくしも愛らしい。
草花図襖は「気高きクィーン」いわば花魁の如き芥子花を襖中央に配する。
3章 光琳の絵画
燕子花の掛軸あり、芙蓉、紅白梅と光琳の風情。禊図屏風、白楽天図屏風との再会が嬉しい。
4章 琳派の水墨画
一面に伝宗達の竜虎図、光琳の竹虎図、抱一の白蓮と並ぶ。白蓮の清らかな様は水墨画で際立つ美しさ。
各所に仁清、乾山を配し 新春展覧会に相応しい寿ぎの設えを感じた。
琳派は日本人のDNAだと思う。宗達を先頭にすれば、「宗派」と名付けられていたかもしれないし、抱一を中心にすれば「抱派」だったかもしれない。光琳から「琳派」となり定着して良かった と思うのは余談。
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