ドガ展@横浜美術館

 ドガがデッサン力が発揮される模倣の時代から、やがて踊り子を描く。当時の踊り子たちへの眼差しが、どこが永井荷風に通じる。時代を映す鏡、バレリーナ
 腕の衰えをパステルという素材と出会い、視力の衰えが写真へ、そして彫刻でドガの手によるブロンズ制作という道を開いた。常に試みを繰り返した。踊り子、馬 その一瞬に宿る筋力を見事に捉えた眼。
 彼の人生を丁寧に捉えた構成は、バレリーナ エトワールの輝きのみならず、幕間の人生も切り取ったよう。「14歳の小さな踊り子」の少女のブロンズ像は、愛しい髪も混ぜ込み。チェチェや衣装を身につけている。当時は認められず、ドガの手元に大事にされたもの。
 NHKハイビジョン映像「巨匠たちの肖像 ドガ 踊り子の画家・それは純真か偏愛か」を見る。ドラマ仕立てのフィクションも織り交ぜた内容だが、大画面で謎解きも絡めた内容。

ドガ―NHK巨匠たちの肖像 (DVD美術館)

叔父ドガ (1981年) (Chat noir)
Degas Drawings of Dancers (Dover Art Library)