チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展@江戸東京博物館

2010年2月2日(火)〜4月11日(日)
9:30〜17:30(土曜日は19:30まで。入館は閉館30分前まで。)
月曜日休館(ただし3月22日は開館・23日は休館)

江戸東京博物館
東京都墨田区横綱1-4-1

展覧会公式HP
チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展

今回は特別に鑑賞会の機会を頂いた。その際に特別許可頂いた写真も載せる。

モンゴルで一番日本人になじみがあるのが、「チンギスハーン」のせいだろうか。

 その内容は多くは北方騎馬民族の歴史と文物。世界史で、いつも中国を悩ませていた北方騎馬民族の歴史。懐かしい名前が並ぶ。東胡、匈奴鮮卑突厥契丹。そして チンギスハーンの統一までの戦闘に次ぐ戦闘の日々。

元王朝から清王朝。モンゴルは遊牧民族ゆえ、交易で得た宝物も多い。
 この展覧会は中国で開催し、現在全国巡業中の展覧会。あとは山梨を残すのみ。中華人民共和国内モンゴル自治区博物館の文物から紹介される。「一級文物とは国宝級。展覧会場では黒マットの上にあるのが、国宝級と思うとよい。

 タカを模したトルコ石と金のかんむり。モンゴル自治区博物館ではこれが目玉。そこで日本で銀座SGCにより24金のレプリカが出来、銀座5丁目メルサ3階の「銀座SGC」で展示されるそう。その時価1890万円なり。


呪術的な働きをもつ生き物のモチーフ。シカが多くみられた。シカのモチーフの中でも 飾り板のデザインが良い。また石板の彫刻も味わいある。ペルシャの人頭付きの銀瓶。熊がついた銀皿、狗の印章。馬具や鎧なども良い状態で展示されていた。

18歳で亡くなった皇妃と花婿が一緒に埋葬されている。このなぞ。金の仮面と魔除け(五毒チャーム 蛇、サル、ヒキガエル、サソリ、トカゲ)
髑髏五人兄弟も

大威徳金剛の面(チベットやインドの神)

 今回巡回展ながらも 各地スペースの関係上展示できなかったという、戦車(1/2)、投石機(1/4)は江戸東京博物館で初めてのお披露目。


この幟は戦時には黒、平時には白を掲げたという。毛髪のようにも見えるが馬毛だそう。その台座には凛々しいヒキガエルが鎮座する。

モンゴル民族衣装もそれぞれ手刺繍など見事。一見の価値あり。髪飾りが… スターウォーズみたい。髪飾りから衣装、そして靴まで愛らしい。実際に着用している写真パネルもある。



 最後には馬頭琴が紹介され、音楽も聞くことができる。「スーホの白い馬」でどんな音楽がずっと聞きたかったので、うれしい。

 中国の文物展覧会をそのまま輸入して展示目録や解説を使ったせいか、案外 漢字が多い印象。しかも初めて知る言葉ばかり。日本人にわかりやすい平易な言葉だったら、その文物の印象も違うかも。

 しかし、動物のモチーフ探しなど、実に面白い。どうして ヒキガエルがあるのか、いずれヒミツを解明したい。
 
 HPでは展覧会ハイライトを見ることができる。また緒川たまきナレーションによるモンゴルの壮大な風景もまた堪能できる。面白い。

 3月13日(土)10時30分〜11時30分 馬頭琴 セーンジャー Spring Concert
馬頭琴奏者・セーンジャーによる演奏会 『モンゴルのヨン様』として話題の弦楽器界の貴公子“セーンジャー”