30代建築家による連続レクチャー+「建築家の読書術」@ギャラリー間

2010年1月26日(火)〜2月6日(土)
会場:ギャラリー・間
(東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F)

TOTO出版20周年記念第2弾
30代建築家による連続レクチャー+展覧会
「建築家の読書術」
出演=中村拓志、中山英之、平田晃久、藤本壮介、吉村靖孝
総括=倉方俊輔(建築史家)

会場には等間隔に並べられたスツール、その上に本がある。座標軸に配置された点のようである。それが連関を持ち、立体に立ち上がるようである。
それぞれ恒星のように輝いているが、5人の建築家達によって20冊の本が星座のように捕えられる。そしてその星座同士も ペガサス座と御者座のように同じ星をもとに星座をつくるように、また恒星同士でも共鳴しあうようだ。



■平田晃久「からみあう本と建築」1971年生まれ
◇ モンシロチョウの結婚指輪―太陽に組込まれた行動の鎖 (現代教養文庫 901 現代の博物誌〈日〉)
生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫)
生物学から物理学へ 複雑なネットワークへ。

藤本壮介「建築へとつながる20冊の本」1971年生まれ
物理学から生物学へ 時間が生成するファクター

中村拓志「自作と読書の関係」1974年生まれ
「微視的」
動きながら獲得する。
建築なしの建築★
建築家なしの建築 (SD選書 (184))
◇ 考現学採集―モデルノロヂオ
Powers of Ten: A Flipbook
ふるまいを見ることで町の性格、行動から現在をみる。

■吉村靖孝「トレーニング、ミチクサ、ケンチク」1972年生まれ 
多元的な試み
生物から見た世界
かくれた次元
多元的な読み 予期できぬもの 経験を付加する 新しい意味 方法論

■中山英之「本のなかとそと」1972年生まれ
大きな森の小さな家 ―インガルス一家の物語〈1〉 (福音館文庫 物語)
ロウソクの科学 (角川文庫)
数少ないもの
ひとつのカタチに重層する豊かなもの。
複雑な意味だがシンプル。焦点の中の豊かさ

 一にして多 形而上学から現実へ。部分が全体を決めるキー。
メタ(鳥瞰的)の視点からベタ(地べた)の視点へ。
自分と闘い疑う時代から、自分の個性主義へとの意向。
反知性主義。オタク化(閉塞的)。ネット情報、受難の時代。
本と建築の共通点は、不動で鈍重であることか。動かない本質で出来ていくプロセスで時間差が生ずる。
物理的特性は重なる。記憶しやすいメディア。パッケージメディアは始めと終わりがあり、動かない。固定化。思想は配置を組み替えて、過去と現代では別の幹となっていく。

レクチャー開催
第1回 2010年1月26日(火)平田晃久「からみあう本と建築」
第2回 2010年1月28日(木)藤本壮介「建築へとつながる20冊の本」
第3回 2010年1月30日(土)中村拓志「自作と読書の関係」
第4回 2010年2月2日(火)吉村靖孝「トレーニング、ミチクサ、ケンチク」
第5回 2010年2月4日(木)中山英之「本のなかとそと」
第6回 2010年2月6日(土)倉方俊輔(総括)「新たなリテラシーへの20年、20冊」
ギャラリー・間(東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F)

 5人の建築家の選んだ20冊×5人=100冊の本を、自由に手に取って読むことのできる空間。