太宰清張を描く 装画の力展 カヴァーノチカラ@竹尾見本帖本店

2009年11月18日(水)〜 12月18日(金)


日本図書設計家協会のサイトに「カヴァーノチカラ」が掲載される。 
憧れの竹尾に辿り着く。一面に虹色のカミ畑。
 階段を登ると珈琲の良い香りに誘われる。その先の展覧会
同じ1909年生まれの太宰治松本清張。その同じ作家の二作品を、違う作家が装画を描く。その作家のイラストをそれぞれ三人の異なる装丁家の書籍カヴァーを仕上げる。デザイン実験が面白い。
このイラストをどう取り込むか。文字の書体、大きさ。色彩、レイアウト。おの装丁家だから どれも納得いく表紙になるのだが、三択すると好みが出来るのが面白い。どれが正解で書店に並ぶ という訳ではないけれど。そんな驚きの展示。
人間失格」男について、二人の装丁家はパンツを脱がせた!こんな芸当ができるんだ。
物語編集のチカラ なんとも楽しい企画。

丁寧な解説パンフがもらえるので、じっくり判定を楽しんでも良い。以下独断偏見で三択
作家×装画(イラストレーター)×装丁
太宰治人間失格」×秋山孝×佐藤博一 →能天気な花束の脳
太宰治人間失格」×石川ともこ×石間淳 →雰囲気イケメンは そらまめ!
太宰治人間失格」×石橋富士子×下川雅敏 背中に人間失格の烙印
太宰治人間失格」×おうみかずひろ×松昭教 →同じ絵と思えない装丁揃い
松本清張ゼロの焦点」×オオノ・マユミ×土屋みづほ →ゼロをこう使うのか
太宰治人間失格」×小倉正巳×小野貴司 →タイポと絵が繋がる
松本清張砂の器」×おちまきこ×関原直子 →クロッサンドラより青空に
松本清張ゼロの焦点」×香取正樹×巌谷純介 →光がゼロの形!
太宰治走れメロス」×金 斗鉉×宮川和夫 →タイポと絵が走る
太宰治人間失格」×高野謙二×吉田憲二 →天使?ひらがな文字
松本清張ゼロの焦点」×野々村ゆみ子×上田晃郷 →名コンビの仕事
太宰治走れメロス」×浜坂公男×斉藤大助 →リアルなイメージ
松本清張砂の器」×林和美×常松靖史 →三日月の夜ゆえ
太宰治走れメロス」×BOOSUKA×中澤裕志 →絵本の世界かも
松本清張砂の器」×ペドロ山下×勝木雄二 →群集の孤独という面で巧さ
太宰治走れメロス」×宮澤ナツ×清水佳子 →三人三様の装丁の違いが際立つ
松本清張砂の器」×山田博之×倉木修 →すがる手と器
太宰治人間失格」×山根到×花木浩一 →紺と紅
太宰治走れメロス」×山本祐司×吉原順一 →これまた三人三様
松本清張ゼロの焦点」×ラジカル鈴木×大悟法淳一 →原画にない涙が

実際をみて