Stitch by Stitch ステッチ・バイ・ステッチ@東京都庭園美術館

は9月27日まで

いつもと違う東京都庭園美術館。館内の建物を生かした意欲的な作品。

アーティストのみなさま
◆秋山さやか
日常生活の足と感性が捉えた記録。
2階の書斎が大変貌しているけど
伊藤存
空のポートレイト 霊媒者のよう
奥村綱雄
夜警の刺繍 1996年、2001年と個展。
刻々と止まることを知らない時間の経過を永遠に布に留める作業。
警備室でチクチクと時を重ねていることを実行した勇気。
カタン糸一本どりで重ねていく色、
黒シリーズではその刺し具合で色合いや印象が変わる。
清川あさみ
Complexに複雑な意味合いがあるのだと気がついた。
綺麗な作品だと思っていたけれど、非常に刺激の痕があることを知る。
キュレータのひとことがなければ、キレイだけの印象だった。
そういえば「刺繍」って針で刺さないと進まない芸術だ。
女性も堅牢な紙質を突き破って突き抜けて、そして華やかに留める。
Complex hair 蜥蜴や昆虫も蠢き、一番力を感じた。

caico―清川あさみ作品集

caico―清川あさみ作品集

◆竹村京
オーガンジーに修復の痕をも刺し込む。
meeting pointの視点が可笑しかった。そういう共通点もまた良いかも。
◆手塚愛子
この庭園美術館のために作られ訪問者を迎えるに相応しい。
ヌイ・プロジェクト
大島智
鹿児島 しょうぶ学園から 
庭園美術館での展示がとても似合う。
「縫う」という行為の蓄積が、こういう驚くべき才能を出現させてしまう。
縫い手の才能を引き出すスタッフとの共同作業に感嘆してしまった。
彼らこそ非凡なる優れた作り手で、鑑賞する側が非常なる凡庸なのではと思った。
◆村山留里子
黒をテーマにモチーフを重ねたもの。
マネキンの内側に貼り込めた手法が、とても鮮やか。
綺麗な人の身体はこういうカタチか。