Casa BRUTUS安藤忠雄「人間力」「建築力」。講演会

Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2009年 09月号 [雑誌]
会場内は若い女性が意外に多かった。建築より幅広い世代ゆえ内容も平易な表現が多かった。

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1960年に20代を過ごした不安な時代だったがなんとかやっていけた。
祖母育ち、自分で生活を支える覚悟を決めた。
1960年から70年は経済成長で大国になった。希望や夢があった。
1980年以降プラザ合意以降生まれの人は絶望的な人や。自力で生きる事を教わらなかった世代。次の時代を立て直す、10人に一人くらいは思ってほしい。大抵帰ることには忘れている。だから僕は常に言い続けている。
建築は自分なりに勉強した。今うちの事務所に東大大学院生が5人いるが感性が悪い。
建築は人を集める場所、人間のために作る。心がわかる人間になる。

ブルーノタウトは凄い人や、瞬間に感動する人がいるのか。
本を読まなければならない、見なければならない、そして行動しなくてはならない
世界中の知識をもって自分を組み立てる。
「風土」和辻哲郎、西田哲学、司馬遼太郎、インターネットでなんでも得ようとするが、本は本で読め、新聞は新聞で読め。もっと本を読んで考えなければならない。
そう思っていても会場を出たら忘れている。
グロビウスは丹下健三を評価していた「日本文化度が高い」

セビリア万博は1987年に設計、1992年に開催された。建築チームは、設計、構造、組み立て、技術屋とチームを組む。スペインでアフリカから材料。日本人大学がが繰り返し木造の話をした。まず高いところに昇り一望する。そして図面、システム、コスト。
「組み立てる」という点では女性は巧い。 
 職業の中で考える。資源の無駄使いをしない。
仕事はチームワーク。外国の仕事は全て現地のスタッフとチームを組んで行う。
ヴェニスの仕事では材料選定、役所の打ち合わせは現地チーム。
 リアリティとヴァーチャルの間をどう生きるか。
仕事がない、ずっしり重いけど、そのうちに…
子どもの目が輝く、大人が働く。歴史はぐるぐる回る。流通、消費、産業革命。オランダ、イギリス、アメリカ、IT金融、そして中国。日本は60年―70年安い労働賃金で勤勉に働く。
 想像力豊かに生きる。
エネルギーは自分の身体でカバーする。家のイマジネーション。
 官僚システム、省庁による管轄外。大阪ウォーターフロントでは頼まれもしないのに設計をした。
 境界を超えていかないと面白い人生は送れない。リーダーは責任をかけて闘う。

大きな夢を。あつかましいクライアントへの対応。
ギャラリー 花、本、珈琲、銭湯、街の中に優れた場所がある。
イマジネーションの世界。あつかましく貪欲。
旧帝国ホテルに感動した。関東大震災に負けなかったフランクフロイドライトの建築。

日本人は忍耐、協調性があるが、リーダーがなかなかいない。
土木、建築の技術は素晴らしく継承されていく。
表参道ヒルズでは同潤会と5年ずっと対話を続けてきた。対話は大事。森さんのアイディア。構造は日建設計で技術が可能にした。
「チーム」と「技術」
チャンスのある国日本。技術と意識で地球を救える。ゴミを出さない運動。
何かをやっているという自分が出来る事から手掛り。
オリンピック、海の森計画
一人ひとりの仕事を通じ ものをつくり育てていく。何かが出来る力。