チェコのキュビズム建築とデザイン@INAXギャラリー1

チェコキュビズム建築とデザイン 1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク-」
───

チェコのキュビズム建築とデザイン1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク- (INAX BOOKLET)

チェコのキュビズム建築とデザイン1911-1925 -ホホル、ゴチャール、ヤナーク- (INAX BOOKLET)

INAXギャラリー1(東京)
開催中〜5月23日(土)休館日:日祝日
(6月6日から大阪へ巡回)

 それが20世紀初頭のほんの10年ほど 彗星の如き作品群。
ヨゼフ・ホホル、ヨゼフ・ゴチャール、パヴェル・ヤナーク
といったキュビズム建築運動の中核的存在であった3人の作品
幾何学模様や「ロンドキュビズム」と呼ぶ円弧や円錐を用いた
フォルムの連続も美しい。

 東欧は民族音楽から端を発して、まことに音楽を奏でるような町並みだが、このキュビズム建築も大変洗練されたようなフォルムがリズミカルで美しい。
 言葉を尽くしては説明が出来ない。
 鈴木豊の写真の数々が浜田剛爾による鏡やキュビズムな角度を加えた展示デザインによってチェコの迷宮散歩のように魅了される。
 ちょうど大人の旅Bravi Vol.4 (2007) に同じ特集があることを発見!

 パヴェル・ヤナーク設計「ファーラ邸」(1913-1914) は増築した部分が大変ユニーク。
 鈴木豊氏のHPで画像を添えて紹介されている。。「ブラックマドンナ」の黒真珠のような魅惑的な階段もある。

 この小さなギャラリー空間は必見。小さなキュビズム建築の世界観。家具や食器に至るまでキュビズム精神は本当に惚れこむ芸術だ
 チェコキュビズム建築は、1910年から第一次大戦が始まる1914年まで、またロンド・キュビズム建築は、戦後分離独立した1918年暮れから1925年までの両者あわせても10年ほどの短い間、パヴェル・ヤナークら当時30歳前後の若手の建築家たちの、美術のキュビズムに触発された、建築のモダニズムに対する実験的挑戦であり、民族主義の形態的な表現だった。建築作品の評価はともかく、彼らの、徹底性、実験性が好きだ。
(鈴木豊)

 チェコの町へ旅したくなる。