クリスマスレクチャー《からだの神秘 極限のサバイバル》

クリスマスレクチャー《からだの神秘 極限のサバイバル》
ヒュー・モンゴメリー博士(Dr.Hugh Montgomery)によるレクチャー講座。

その点、彼自身が冒険家であり医学博士であるモンゴメリー氏はイケメンでかつ英国紳士な態度。
エベレスト登頂もするし海に潜るし自らが極限状態に挑む行動派ドクター。世界初で身体能力に関する遺伝子解析を発表したとか。

さすがUK-JAPAN 2008伝統あるイギリスの科学技術分野。
クリスマスレクチャー2008英国王立研究所
この講義の特長は、子どもがボランティアとしてステージに上がれる参加型である事、わかりやすい例えやゲーム、クイズなど本当に楽しい導入の仕方で教えてくれる。
難解で専門的な内容を平易に説明できる能力こそ最高の指導法。

 非常に丁寧なお辞儀と子ども達を迎える対応の素敵なこと。
今回はサプライズ!たくさんの日本の冒険家、空手家など登場して、話を聞かせてくれた。

◆レクチャー1 Peak perfomance 最大の能力
◇酸素なしでは生きていけない
◇空気をからだに取り込む「肺の力」
◇酸素をお届け!「赤血球」
◇なぜ高い山の上では息苦しくなる?
◇小さな発電所ミトコンドリア

○大倉喜福(おおくらよしみつ)登山家
 時間をかけてトレーニングし、空気が薄い山でも、呼吸を上手に生かし赤血球を増やす。

◆レクチャー2 Completely stuffed もし極限状態になったら
◇からだの中の水と塩分
◇ごちそうで車を爆破
◇「消化管」エネルギーをゲットせよ
◇からだの水はどんどん失われる
◇座っているだけでもエネルギーが必要

○探検家「宮川敦」氏氷点下50度の世界で150kgを引いて1000km北極大陸を90日かけて横断した。
海水は飲んでダメという事例を実話で。
どの内臓が一番エネルギーを消費する?
肝臓、腎臓、心臓、筋肉、脳.... なんと 肝臓が一番!

◆レクチャー3 Grilled and Chilled 灼熱と酷寒の中で
◇体温を保つ
 変温動物のヘビが登場。温度により動きが変化する様子を二種類のヘビで。
◇熱を逃がすな 防寒の極意
◇たくさんの熱を失ったら
温度変化がわかる赤外線カメラで氷水をつけた手を撮影。真っ青
◇熱は三つの方法で伝わる
 放射 伝導 対流 
◇暑いときに汗をかくのは?
子どもの背中に水で秘密の暗号を書いて扇風機を回す。温度センサーのカメラで見ると....!

○成川隆顕氏 登山中雪崩に遭遇し、一晩中ロープ一本で宙吊り状態で強風雪の中を過ごす。凍傷で指を失うも無事生還する。

◆レクチャー4 Fight,Flight and Fright からだが恐怖を感じたとき
◇筋肉は三種類
◇運動をコントロールする小脳
◇バン!アドレナリン
静かな音楽でゆったりした中を....
BANG!!!! 人が驚くと「アドレナリン」が放出
筋肉を効率よくコントロールするのだとか。
◇のびたりちぢんだり?筋肉のしくみ
◇好気的な運動と嫌気的な運動と
◇あなたは100m走者?それともマラソンランナー?

○長塚強氏 東京消防庁ハイパーレスキュー隊
鈴木賢樹氏 空手家

「極限を乗り越えて生き残った人たちは、深い人間性をもっている。研究を通じてそういう人達に出会えて嬉しい。皆さんも今回出演した人たちを忘れないで欲しい」科学を伝える上で大事にしていることは、『自分の研究を5歳児に伝えられなければ、自分もその研究を理解していないのだ』という恩師の言葉を大事にしている」(読売新聞夕刊平成20年8月30日週刊こども新聞9面」

 魅惑的で素晴らしい博士、わかりやすい言葉でレクチャーしてくれる。
人間の極限で発揮する身体能力、潜在能力がすごい。