国宝法隆寺金堂展@奈良国立博物館

〜7月21日(月)



 うましうるわし奈良
緑が麗しく穏やかな心にさせてくれる奈良公園
朝の木漏れ日も鹿が寛ぐ姿もまた心を安らぐ。

 四天王は聖徳太子が四天王に戦勝祈願をして
叶った事から大阪四天王寺に建てられたそうだが、
聖徳太子ゆかりの法隆寺にも奈良法隆寺金堂に納められ、
日本最古とされる四天王立像4体(国宝、飛鳥時代)が現在に伝わる。

法隆寺金堂 飛鳥時代の四天王像
増長天、廣目天、多聞天持国天(7月1日〜21日)

 法隆寺金堂での四天王が揃う7月日曜日。NHK効果もあってかなりの人。
最初に音声ガイドを聞いていると周りの雑踏など無縁に静かに対峙する。
四天王といえば…
山口晃ラグランジュポイント」での四天王像を想起する。
会場には四天王像が聳え立ち、結界を形成する。
その記録はこちらもお奨め。
廣目天
今回は四天王が並び それぞれが威厳を持って聳え立つ。

 こちらは彩色が剥離されて無表情にも見えるが、
赤外線写真によれば、かなり厳しい表情をしており、
中国の武人にも似ているとも。
長い年月で薄れた彩色や表情を遡って感じたら。
 
 本展は金堂内の須弥壇改修するのを機に開催。
普段は堂内に安置されて動かすことができない国宝や
重要文化財の仏像などが出品。

 鎌倉時代に活躍した仏師運慶の四男康勝の作とされる
阿弥陀如来像(重文)天蓋や台座も。

 金堂内壁を飾る壁画12面も一堂に並ぶ濃密な空間。
金堂壁画は、1949年の火災で焼損したがその後、
前田青邨平山郁夫日本画壇の精鋭により再現。

法隆寺金堂再現壁画 第六号壁(阿弥陀浄土図)

心引かれるお顔で、あまりにも知人に似て驚いた記憶がある。

 10年前に訪れた時は 金堂内陣はほの暗くよく見えない。
飛鳥から平安、鎌倉に至る各時代の代表的な仏像などを、
奈良国立博物館ならでは穏やかなライティングでじっくり鑑賞できた。

 博物館本館は入口も重厚なレトロあふれる建物の中に
国宝級の仏像が明るいライトを浴びて鎮座する。
 こちらでも四天王像が現れる。

◇京都・海住山寺の四天王象は小さいながらも細やかな表情、
木彫なのに翻る衣が見事である。
 一緒に行った方は青が好きだから「多聞天」が気に入ったと。
持国天・緑 増長天・赤 廣目天・白 多聞天・青

◇奈良・興福寺は一体欠けているので三天王。
しかしひとめでとても痛そうにしている邪鬼。
力強い多聞天に足で踏まれて目が飛び出しそうだ。
増長天と共に奈良国立博物館蔵となっている。
損傷がヒドイ廣目天のみ興福寺蔵のまま。
一番状態が良かったのだろうかMIHO MUSEUMには持国天
 
持国天」 - 東。青 国を所持する者 
増長天」 - 南。赤 生育、成長する
「廣目天」 - 西。白 多眼を持つ 筆と巻物を持つ
多聞天」 - 北。黒 者毘沙門天とも。手に宝塔を宝棒を持つ

 来年は興福寺国宝展。なお今の時期は夜間開館をしているので
なら燈火会と共に堪能できる人は羨ましいものだ。


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