奇跡のマンモス「リューバ展」

3万7000年の時を超え。丸ビルキューブ
http://www.mammoth2008.jp/index.htm

小さなブースで結構高い入場料を取っての見世物風景
パネルやCG画像が何点か続いた先に 小さな小さな
完全体のベビーマンモス「リューバ」ちゃん

 過去から警鐘すべく登場したベビーマンモス「リューバ」
展示場ではカチコチ冷凍状態なので、鼻も手足もまさに動くように
立体的な姿形をとどめている。
その名前は発見者の奥さんのお名前とか。
 
 東京慈恵医科大学高次元医用画像工学研究所(IHDMI)
所長の鈴木直樹氏監修のCTスキャンによって
大変詳細なDG画像が様々な視点から探りを入れる。
骨格のみならず 臼歯や腸のようすまで三次元に再現できる。
皮膚や骨格、体内をかなりリアルに再現する力に驚かされる。

 最後のパネルに書かれていたメッセージ
「過去の情報を乗せたタイムカプセル
現代から過去への物差しとして登場し、未来の道のりを計る道具」
 具体的な温暖化対策の警鐘まではいかない、文章のみの
かなりシンプルなメッセージとなっている。

 展示場や展示方法、誘導などどうも見世物小屋的な設定で、
強いメッセージ性より話題性と利益追求に重きがあるように感じた。
毎日混雑しているらしいが、朝10時に行くときはスムーズであった。

 関連展示が、科学技術館で開催されていたので、東京駅から
静かな大手町より子供と科学未来館に遊びがてら見に行く。

 科学技術館でも関連展示を行っていた。
http://www.jsf.or.jp/info/2007/12/post_103.php
会場ではユカギルマンモスのCT解析も丁寧に体験できるコーナーが二つ。
 今回は愛知地球博で話題となりその後日本未来館で公開された
ユカギルマンモスの頭部とはまた違ってかなりこじんまりした会場。
「リューバ」の様子を紹介するパネルは丸の内と同様であった。
さらに出口では、永久凍土を人工的に再現して体験する場所
マンモスの体毛を人間の髪の毛を顕微鏡で比較する
マンモスの臼歯レプリカつくりの体験コーナーもあり。

 マンモスは体毛や皮膚があっても「化石」という扱いだそう。
シェマノフスキー記念博物館(セルゲイ=グリシン氏)ロシア最北の博物館。
 
 地球温暖化を真摯に取り上げたのは、やはり日本未来館の展示方法。
ロシアの森林火災などデータや地図を用いてインタープリターが説明していた。

 丸ビルは LOHAS関連イベントなど、環境問題をより身近に具体的に提案する
魅力的な空間であるが、今回は やはり ベビーマンモスの可愛さを
見世物にしているだけで、地球温暖化まで思いをはせる人が何人いてくれるか。
展示空間が貧弱ゆえに、この世界初大公開の凄みも有り難味もあまり
実感できないのではないかと危惧する。宣伝の弱さか。