香りと恋心〜バルビエのイラストレーションと香水瓶@ハウスオブシセイドウ

 ジョルジュ=バルビエは、アールデコ時代の名手として、
ミュシャなくしてのアール=ヌーボーと比して紹介される。
香りは脳の旧皮質を刺激して記憶を呼び起こす。
フランス文学者鹿島茂氏のコレクションからのイラスト。
ルネ=ラリック、バカラの繊細優美なフォルム。
女性に夢を与え続けていた頃
男にも夢を与え続けていた頃
そうしなくては辛く重い戦争に満ちた時代だからこそ
死の渕で生を思う つかの間の生きる喜びを感じる時代。
 ガラス瓶にロマンスを調合して詰め込んだあの時代
香っていた記憶を体験が出来る。

 香りと女性の紹介では、
クレオバトラ、マリー=アントワネット、香姫のエピソード
日本文学の香りの章 夏目漱石の「三四郎」など
文学に香りを感じて想像するのも楽しいもの。

 山口小夜子さんが彩る
実際に資生堂の「月見草」と「ZEN」は香りを体験する事が出来る。


 静岡県磐田市の 磐田市香りの博物館でも
「魅惑の香り」と題して、バルビエ美術を展示しており
同じような内容を想定しているようで興味深い。