鳥獣戯画がやってきた!

 何かと今年宣伝上手になっているサントリー美術館の今回の目玉

 この展示は 鳥獣人物戯画絵巻という
甲乙丙丁の4巻をまとめて展示する大胆な構成。

 後半に入ると 
甲巻では、あのウサギとカエルの相撲画面が登場である。
彼らの表情や動き、声までもすべてが見事な墨一色の線描きで表現される。
日本のスゴイ力 元祖漫画とうたわれる所以である。
しかも長いので、当然前期後期と分けざるを得ず
しかし計算されて、複製を上部に掲げ、現物を見やすいように斜めに置き
展示されているのがすごい。
 この展覧会に関わった佐野みどりさん、三戸信惠さん
謎めいた絵巻を多方面から謎解きの題材を提供する。
 断簡や模本、そして動物を擬人化して題材にした御伽草子の絵巻物
再度見直すきっかけを与えてくれる。

 白描画という中国から伝わった 墨と線で表現する技法。
その背景に、形と線を正確に写して図像を継承しなければならない密教図像
その抑制された謹厳実直な図像筆写の、その反動か
すべてが線で表現されてしまう筆致に驚くばかりである。

 今回模写の中に 田崎草雲を見つけた。幕末志士として活躍後、帝室技芸員として
活躍するも、ずっと栃木で草庵で暮らしていたという。
変な自画像を描いていた印象があったが、鳥獣戯画のアレンジが面白い。


 本日火曜日は休館日だがメンバーズ内覧会で特別に入ることができた。
メンバーズはレギュラーでも7000円と高いが、同伴1名無料とイヤホンガイドを
貸出があるので、一回では高いと思う入館料もこうして元を取れる。
 しかし特別内覧会はなんと5000円。図録と解説とお茶付 これは六本木価格かも。


 11月25日子供ワークショップで、絵巻を作ってみた。
子供たちが鳥獣戯画からヒントを得て和紙に描いたり貼り付けたりして
絵巻物を作ってみる。
島根県立美術館の上野小麻理さん 
子供たちへの説明も上手くて惚れ惚れして拝聴。

ミッドタウンでの足跡を付けておこう。
choju giga