水と生きる(第一期)@サントリー美術館

この季節「命の水」を提供するサントリーならではの視点ですね。

サントリー美術館は1300円/回で、しかも三期に分けて展示している。
その商売したたかさに参りました。さすがのサントリー
レギュラー会員は年間7000円で、同伴無料でイヤホンガイドも貸してくれるので
最初は高額!と思っていた年会費ですが(MOTや東博に比べたら)、
元を取る気で 今回も三期制覇しようと向かいました。
エントランスから水を感じるインスタレーションが迎えてくれます。
第一期(6/16〜7/9)のみ出品は◆ 全期間出品は◇

東海道五十三次之内  歌川広重
期間によって出品は違うものの「日本橋朝の景」
水と共に生きている江戸の風景

◆雨宿り図屏風 高嵩谷
上部の墨を含んだ雨雲と大人の表情
子供の姿が愛らしい。
破れ傘から顔出す子、門の腕木に登って遊ぶ子

厳島天橋立図屏風 
日本三大名景 それぞれ海辺と人に賑わいが丁寧に
描き込まれて、見ていて楽しい

隅田川名所図巻 住吉派
 隅田川図屏風
丁寧に場所の解説がついており、見比べると楽しい
今現在に立って比べてみたし

◆江戸高名会亭尽 歌川広重
今でいうレストランガイド 風景も入れて粋な演出
遠景に名高い料亭が次々登場
狂歌も添えられ、コピーライターも健在。

◆春夏花鳥図屏風 狩野永納
華やか 水の流れが屏風を繋ぎ流れている
この流水は伝統的な日本画の技法。
深い青に金で波が丁寧に描きこまれている

◆亀流水蒔絵湯桶 
亀が意外に恐ろしい顔をしている。元祖ガメラ

◆波兎漆絵盆 
兎が・・斬新 
兎の耳がこんな意匠で表現できるのが逆に新鮮 凄いぞ江戸時代

◆渡兎模様筒描蒲団地
 浦島模様筒描蒲団地
浦島太郎と竜宮城とはなんとも愛らしい
サントリーは一点もの筒描コレクションを持っているようで
また面白い、波の描き方がまた生き生きしていて面白いもの。
近代の作なので、こんな蒲団地で寝ている人もいるのかも。

◇Human Inclusions マリア=ルゴッシー
透明な水の層を重ねて透明な緑を感じる。
ガラスゆえに繊細。そのためこの空間は今回に限って仕切りを外して
開放的となり、庭も一望できるようになっている。

伊勢物語図色紙貼交屏風 六曲一双(室町〜桃山時代
 49帖貼り混ぜて物語は進行して、それぞれ水にちなんだ場面では
解説が丁寧に入っている。物語の脇役として水は重要な役割を果たす。

◇切子紫色ちろり
 藍色ちろり
サントリー美術館」で一品です。
デザインも秀逸な薩摩切子がいいんですね。
光の加減もちょうどよい具合。

◇藍暈繝(あいうんげん) 吉岡幸雄
水にかかわる水色、青色、藍色が
絹、木綿、麻、芭蕉布、パイナップルで再現された作品。
なんだか心が洗われるような空間で閉められる。

階段下りて真下で、この展覧会限定で天然水が無料で頂けます。
美術館で無料で飲めるとは 嬉しい配慮ですね。
サントリー 天然水(南アルプス)