中国 王朝の至宝@東京国立博物館

2012年10月10日（水）〜12月24日（月・休）
東京国立博物館　平成館

　中国文明史、久しぶりに歴史を紐解く。
　2012年の日中国交正常化40周年を記念して、中国各王朝の貴重な文物を紹介する特別展「中国 王朝の至宝」。今回の展覧会は、章ごとにふたつに分けて比較しながら鑑賞するという新しいスタイル。
　今回領土問題から日中関係が悪化して次々に日中共同の展覧会が続く中で奇跡的に継続されており、中国の広大な大地に眠る歴史の証人たちの存在を思うと、そのスケールに驚かれる。

これらの写真は主催者より特別に許可を得て撮影した。

　章立ての最初には、タイムライン年表で中国史の位置づけを示し、地図で地理的な位置を示す。そして、ふたつの地域や時代を比較するための印象的な文物を配する。とても見やすい展示方法であった。
　中国らしい艶やかな配色で、展示方法もなかなか優れている。音声ガイドは、NHKアニメ「キングダム」版を借りた。
　モノから想像する世界、モノが映し出す時代に思いを馳せる、とても楽しい鑑賞ができる。前知識がなくても、実際に中国の大地に埋もれながらその時代の空気を守り続けた文物。そういう意味で、ほんの断片かもしれない、この宝を見る機会というのは貴重であった。

第1章　王朝の曙「夏」と「殷周」　

第2章　群雄の輝き「楚」と「斉・魯」　南方の雄であった楚と、中原の伝統に連なる斉・魯の文化

第4章　南朝と北朝の文化を較べる

第5章　世界帝国の出現　長安と洛陽







2008年に発見された「阿育王塔」高度な金工芸技術