日本赤十字社所蔵アート展@損保ジャパン東郷青児美術館

平成24年1月17日-2月19日


日本赤十字社の創立経緯を知ると共に 創立100周年を記念して寄贈された美術品109点のうち40点を選んで展示する。
東日本大震災チャリティー企画として今回の入場料などは全て寄付されるという。

1.赤十字社の誕生とその理念

 東郷青児が描いた「ナース像」(1974)と、現地へ取材して描いた「ソルフェリーノの啓示」(1977)。その絵に影響を受けた増田誠の「ソルフェリーノのアンリーデュナン」

2.戦前の旧蔵品
 西南戦争で負傷した者を救護する「博愛社」から、世界の活動を知り「日本赤十字社」と名を変えてその精神は変わらず、関東大震災時の救護所の様子も描かれる。
 
3.日赤創立100周年記念寄贈美術品
 どれも力がある良い作品が揃うが、この呼び掛けの折、梅原龍三郎の筆が叶わず、ピカソと交換した絵を寄贈したとの事。「アトリエの画家」(1963)

そしてある所蔵者が「パリス審判図」を寄贈したという。
 絵の来歴にもそれぞに逸話や物語があるのも、この日本赤十字社の活動にも拠るのだろう
 個人的には、東山魁夷「晴れゆく朝霧」(1979)、杉本健吉「牡丹」(1977)、安達真太郎「高原清風」、伊藤廉「パンジー」など、人間でなく自然を描く絵がここには相応しい気がする。

 最後はいつにもまして所蔵品展が充実しており、セザンヌゴッホゴーギャンが並ぶ。画集では再現できないその絵の力。

 この美術館は月曜日も頑張っている。
月曜美術館 休館日に、そこで何が起こっているのか