なんとも麗しき展覧会
近世初期の作品が引き揃うだけでも素晴らしいが、
その色彩の鮮やかなこと。
着物の文様も、描かれた人々の表情の豊かなこと
長い長いキセルや煙草壺も改めて見入ると面白いし、
必ず酔狂の坊主とそれを介抱する美男子がいたり、
麗しき美女が戯れたり、画中画も含め杉戸の襖絵も
また細やかな描きぶり。
水浴びや喧嘩の一こまも愛らしい。
今現在の眼で見ると、生活や風俗のカタログのように
面白い画面で尽きることがない。
30周年記念だけあって、各美術館の良品を数多く集め
素晴らしき場に居合わせて眼福である。