水と生きる(第三期)@サントリー美術館

今回は最終章に相応しい水の変化を中心として構成。
水が落ちて瀑布となり、雨となり、雪となる
その変化を上手く意匠化したり、美術工芸のなかに込めている。

◆英一蝶「田園風俗図屏風」
川遊びの子供たちが愛らしい姿である。
円山応挙「青楓瀑布図」
ちょうど白川義員氏の「世界百名瀑」の偉大な写真を見ていたので、
一層その留まる事なき瀑布の一瞬を閉じ込める見事さに
感じ入る。
滝は昔から聖なるご神体として崇められており
静かであるはずの瀑布図から轟音が聞こえる。

◆「滝梅楓模様小袖 白綸子地」
滝と雨を意匠に取り入れた見事な図案化。
雨を描くのが日本人は上手いと思う。

◇流水鯉蒔絵象牙櫛 銘 古隣
◇流水飛燕飾鼈甲笄
流水画見事

歌川広重 東海道五十三次之内(保永堂版)
 「土山 春之雨」「大磯 虎之雨」「庄野 白雨」「梅枝」
なんとも雨をこう表現できるのか版画の威力を感じる。
雨で煙る遠景も美しいグラデーションとなっている。

 「蒲原 夜之雪」「亀山 雪晴」「鞠子」「関」
雪は白ではなく、景色によって色合いに変化がある。

◆佐竹本三十六歌仙 源順
佐竹本は出光美術館で拝見したが、ここで水に関する歌を詠んで
登場されたか 源順
水の面に 照月波を かぞふれば 今夜ぞあきの 最中なりける

西行物語絵巻
道成寺縁起絵巻
女が大蛇と姿変える過程で 絵と文章がこぎみよく挿入されている。

◆天雅彦物語絵巻