私の2009年 美術展ベストテンは...
ブロガーという立場は何の対価も責任もなく自由気まま、に書ける という意味で愚かであり、幸せである。
私が出逢って良い体験をした展覧会を挙げる。
●「japan蒔絵」サントリー美術館
京都国立博物館学芸員の成果だが、今回の調査で引き出しが入れ違いになっていた運命の小箱の再会などドラマチックなエピソードが多い内容だった。
●「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」川村記念美術館
ロスコの作品に囲まれる体験はまるで寺院参詣のキモチだ。心理学専攻したせいか、人間深部に迫る色彩の空間。はるばる行く価値がある場所と実感した。
●「neoteny japan 高橋コレクション」上野の森美術館 ある一人の先見あるコレクターの眼。全国に伝えたいという努力に感謝して。
●「インカ帝国のルーツ 黄金の都シカン」国立科学博物館
テレビがずっと発掘を応援していたせいもあるが、発掘という地道な仕事をこうやって華々しく成果発表の場。考古学者・島田泉博士の才能と幸運に。アルパカかわいいねえ。
● 「美しきアジアの玉手箱―シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展」サントリー美術館 シアトル美術館自体が素晴らしいが、そこから厳選された名品ばかりが里帰り実現。某鈍翁がズタズタに切り刻んだ断簡と並べての展示。
●「Story of カルティエ クリエイション」表慶館]
展示作品に対して隠れた物語を映像化する展示手法が面白いと思った。たぶん吉岡徳仁氏の非常にこだわりの監修が相乗効果
●[「生誕150年ルネ・ラリック華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ - 」国立新美術館]
あの広いハコにぎっしり繊細な宝石類が集まり、ガラスなど展示方法が本当に上手いと思った次第。
●「日本の美術館名品展」東京都美術館
全国の公立美術館から、あれだけの作品を集めて、限られた空間で展示するという学芸員の皆様の努力の結晶を感じて。地方の魅力をもっと届けたいという願い。
●「皇室の名宝」展 東京国立博物館
第一部、第二部とかなり豪華盛りだくさんの展覧会だったよう。
●「冷泉家 和歌守展」東京都美術館
冷泉家が代々守り抜いて下さったからこそ、このように眼に出来、教科書など活字でしか見たことない文学、和歌がナマで見れる。切り刻まれていない絵巻など いまや奇跡。
★番外★
お気に入りの美術館 オランダ旅行
●ファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)Van Gogh Museum
特別展「Van Gogh and the colours of the night」
多言語対応無料ガイドが充実。ゴッホの作品と手紙のやりとり、そして 夜の色を描くプロセスが丁寧。向かいに便乗BARも。
●マウリッツハイス美術館(デン・ハーグ)Mauritshuis